ナルヒーリングッズ(癒しグッズ)特許庁意匠登録作戦

特許庁の意匠登録奮戦記(オリジナルヒーリングッズ(癒しグッズ)が登録されるまで)
インドレストランで知り合ったX氏とお酒を飲んでいて、彼から<Mr,良卓インドの宇宙工学は日本なんかより進んでいるぜ>と自慢されたのがきっかけでした。

いつも目の前の物欲に負けている私は<そんな飛行機が飛ぶ高さより遠くを飛んでいるもんなんか基準がないから・・・>と言葉を濁しました。お酒もだんだん進んできて目が空をさまよい星がちかちかと点滅を始めてきた頃、彼が通信衛星の太陽電池パネルはどうやって開くか知っているかと聞いてきました。

酔っ払いのディベートは何がなんだか分かりません。
日本では折り紙の発想からソフトを作っているんだ、日本の通信衛星は時々打ち上げに失敗しているが揚がればこっちのもんだと喚きながら昏睡状態になったようです。
後日彼からCDが届き開いたところコンピュータ言語で所々文字化けしている計算式でした。何だと聴いたら<Mr良卓あの話は忘れたのか>です。しょがないので訳が分からずにY氏に預けたところ計算式は分からないがおまけでこんなものが付いていたよとイメージ画をくれました。

そのイメージ画を見ていたら、彼が計算式は2の18乗だよと言います。2.4.8.16.32.64・・・・(布袋様電卓を貸してください)・・・・130.032ですか?ほら12種類の形が作れますよ。作って売ったら儲かるかな?彼いわく64個の部品で出来ていて日本には無いゲームだね、取り敢えずサンプル作って意匠登録してみればと言います。サンプルが出来上がっていざ特許庁です。
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特許のうんちく
特許は大分類で知的財産権と産業財産権に分かれます。
知的財産権は更に
1、知的創造物についての権利として特許権、実用新案権、意匠権、著作権(含、IC回路配置利用)、品種登録権(含、営業秘密)でそれぞれ保護される期間があります。
2、営業標識についての権利として商標権、商号、著名な商品表示・形態等が有り,やはり保護される期間があります。
産業財産権はこの中の特許権、実用新案権、意匠登録権、商標権に独占権を与え保護し研究開発へのインセンティブを付与したり、取引上の信用を維持するための権利です。

登録までのプロセスは
1、特許庁知的所有権センターまたは発明協会(予約制ですが電話がかかりませんでした)に手続き等の相談に行きますがここでのポイントは申請物件がどのカテゴリーに入るかです。このカテゴリー分類ですが一覧表らしきガイドブックは市中に出回っていません(見つかりませんでした)。従って私みたいにプロの弁理士に頼らないで自分でやろうとするとどうしても特許庁、発明協会に加えて独立行政法人工業所有権総合情報館相談部日本弁理士会等に行かないといけないわけですね。

2、1の相談部等でカテゴリーを調べてから電子図書館(検索室)に行きます。パソコンの一台を指定されカテゴリー番号を入力して登録されている意匠広報の中にで類似品が有るかの確認をします。ここで似たようなものが有った場合は再度1、の相談に戻ります。

3、類似品が無いことを確認してから申請書類と立体図を作ります。申請書類は指定の様式が有りますので注意です。ここで立体図が出来ない場合は写真と実物を申請書類に添付する事で代用できます。ここでのポイントは申請書類の余白部分を適切に作ることです。

4、申請書類と立体図又は実物と写真及び申請料16.000円(特許印紙)と印鑑を持参して窓口へ行きます。ここでのポイントは申請書に印紙を貼った後出願支援課の判をもらってからコピーを取る事と印鑑は出来るだけ銀行印等を使うことです。又実物添付の場合は実物とそれを入れるための透明な袋を用意してください。出来れば実物のデータをCDで用意しておくと後々便利です。

5、後日申請に対しての識別番号通知と出願(申請)番号通知葉書がきます。以降は全て印鑑と受理番号で問い合わせとか手続きが進みます。

6、1ヶ月ほどすると電子化手数料(1件1.200円+1ページ当たり700円)の納付通知がきますので振り込みます。電子化手数料は意匠登録された場合に電子図書館に格納される経費です。

7、手続上の問い合わせとか職権訂正確認他が来ますので適切な回答をしてください。

8、申請に対して方式審査、実体審査が行われ問題が無ければ登録査定が行われ登録料(1年間当たり8.500円)を支払い登録されて意匠公報の発行となります。申請に対して拒絶された場合は申請者はそれぞれ抗弁が認められます。特許庁は抗弁に対して更に審査し再度の登録可否通知を行います。登録証書が届くまでほぼ1ヶ月かかります。ここではこの登録件は売買することを希望するか指定します。
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では幸輪の意匠権登録に挑戦です。
@まず千代田区霞ヶ関にある(昔は虎ノ門と言っていました)特許庁に出向きます。表玄関で荷物検査がありガードマンにどこですかと聞くと中ほどのエスかレターを上って下さいとのこと。入って周りを見回すとロビーの吹き抜けの高いことに驚かせられます。庶民としてはもったいないと思うのはひがみでしょうか。

上がると相談室と電子図書館(検索室)に分かれています。初めてなので当然相談室にGo・・、最初のステップは類似品が既に意匠登録されていないか調べることでした。担当になった相談員は幸輪を見つめてこれは面白いと言いました(嬉しい)。メモ用紙になにやら数字を書き込むとこれを持って電子図書館(検索室)に行きパソコンで数字を打ってくださいと言います。数字が分類番号なんですね。
幸輪は知的遊戯具<E2-10>、知恵の輪<E2-13>、玩具<A63H-7/00>、マッサージ器<10D01>等でした。
100台に近い数十台の中の一つを指定されここでも係員にお世話になり探すこと2時間、ようやく類似の登録意匠が無いことを確認して初日は終了です。この時に相談室で必ず申請についてのマニュアルをもらってください。

A今度は自宅で様式書類の作成です。マニュアルを見ながらワードで書類を作り「印刷物に書き込めるようにしてくれれば簡単なのに」と言いつつ、更にサンプルをデジカメで撮影、現物を添付して10日後に印鑑と登録申請料を持って再度特許庁に行きました。
又々相談室に行って提出書類の確認と特許庁審査業務室に行ってカテゴリーの確認を行い印紙を買って提出です。さて印鑑をと思ったら、あれっ無い・・・kukuku忘れてしまったか。しょうがないので文房具屋さんに行きました。
この手続き後葉書で識別番号と出願(申請)番号をもらい意匠登録されれば受付日から有効期間がスタートされます。庁内の食堂でお昼ご飯を食べたのですが満腹になったけど味はもう一つでしたね。

B幸輪の場合申請からほぼ1ヶ月で電子化データの請求書が届き払い込みました。その後紅葉が始まるかという頃に電話が来て書類の訂正をしていいかとの確認です。思わずまだまだ時間は掛かるのですかと聞いたところ、いいえまもなくうれしい連絡が行くはずですとの答えでした。
それから3週間が経ちようやく登録料払い込み通知が来て再度特許庁に出向き8,500円/1年間の支払いをして受領書が届き、更に2週間して正式な意匠登録証書が届きました。4月27日に申請して11月12日に登録されて証書が届いたのが16日でした。ほぼ200日間!!!!

Cかかった経費は申請料16,000円、電子化手数料1.900円、1年間の意匠登録料8,500円
合計26.400円+雑費+交通費です。弁理士等外部委託すると12万円ぐらいかかると思います。

Dまとめ
皆様も日常これはと思ったアイデアがありましたら是非具体化させて特許庁に足を運んでみたら如何でしょうか。思いも寄らぬ副収入を得ることが出来るかも知れません。
又私感ですが構造改革と言いつつ公務員の数が減らないわけが分かります。

感想:届いた特許庁意匠登録証を布袋様共々酒を飲みながら見ていると、X氏と酒を飲んで空を目がさまよい星が瞬かなければ通信衛星の太陽電池パネルの開き方まで考えても見ないことと思いますし、Y氏との付き合いが無ければ特許庁の門を叩くまではこれなかったと実感しました。

布袋亭主の独り言
幸輪はヒーリングアイテムとして凄い効果があります。是非お手元において頂きご活用下さい。ご利用者からは集中力が高まって馬券が取れた、飲み屋で披露したら話題を独占した等嬉しいお便りを頂いております。又指先の訓練に<年を取ると必要になりますよ>如何ですか。
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